発達障害・自閉症の人による水中毒とは?注意する事とは?

中毒というのは、毒性のあるものが体内に過剰に入りすぎたために起こる体内異変です。
よく耳にする中毒症状では、アルコール中毒やニコチン中毒などがありますが、どちらも体内にとって害のあるものが入った状態です。
体には、生体にとって害があると判断したものを処理する能力がありますが、どんな物質でも急激に許容量を超えて大量に体内に入った場合、体内の排出処理が追い付かずに、体にとっては害になってしまいます。
通常の量であれば問題ない水も、許容量を超えて一気に体内に入ってくると、急性中毒となってしまうのです。
その中毒症を自閉症の子がかかりやすいものとして水中毒が挙げられるそうです。
これも先輩ママに聞いたお話で、大切な事だと感じたのでまとめたいと思います。
水中毒とは?
自閉症や統合失調症など精神疾患の人が、大量の水を一気に飲む時があります。
これにはいくつか原因があり、空腹を満たそうとして一気に水を飲む場合、空腹時に限らず退屈しのぎに延々と水を飲み続ける場合、何らかの不安な症状の時に、落ち着かせるために水を飲む場合、薬を飲んでいるための副作用で喉が渇き水を飲む場合、などがあります。
人間の体は、水を飲むと体内の水分量が増えて、血液中のナトリウムイオンの濃度が低くなっていきます。
ゆっくりと一日かけて2~3リットルの水を飲む分には、尿となって排泄されるため問題はありませんが、急激に大量の水を摂取した場合、尿になるまでの時間に間に合わず、血液中のナトリウムイオンの濃度がどんどん低くなっていきます。
すると体内のバランスが崩れてしまい、中毒症状となり「水中毒」となってしまうのです。
危険な状態になってしまう前に注意!!
水中毒は、体液バランスが崩れることにより、急性的にナトリウムが欠乏してしまう症状です。
急性水中毒になると、人格変化・錯乱などの神経症状が起きる場合もあり、重症になると痙攣が起きて死に至るケースもあります。
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自閉症児には、視覚支援としての水分摂取管理を行う事が有効
自閉症を持つ子は、自分で容量を決める事が出来ず遊び感覚で永遠と飲み続けたり、飲む事に執着してしまったりして、過剰摂取を起こし、水中毒になる子供が多いと言います。
たくさん水を飲みたがる場合は、視覚支援で水分摂取量を決めておくのも有効です。
例えば本人が1回の食事で飲む分は500mlのペットボトル1本分、など具体的な量を決めて指示をしていくのです。
根気よく繰り返して指導していくと、その量で納得できるようになります。
まとめ
自閉症の子どもが、家の人がちょっと目を離したすきに、水道の蛇口から出てくる水を延々と飲み続け水中毒で救急搬送されるケースもあります。
急性水中毒は、重症化すると体がとても危険な状態になってしまい、その後も処置が大変です。
そのような危険を避けるためにも、発達年齢に応じた注意と、周囲や家族の十分な見守りや対処が重要です。