自閉症の常同行動について。ぴのちゃんの常同行動とは?

自閉症の人の特徴的な動きとして、くるくるコマのように回り続けたり、体を前後にゆすったり、手を自分の目の前でひらひらと動かすのをじっと見る、などがあります。
これらの行動は「常同行動」と呼ばれています。
ではこのような常同行動をする彼らの心の中は、どのような動きになっているのでしょう?
なぜこのような動きをするのか
これは自閉症の人たちはとても感覚過敏で、何らかの外的刺激をうけるとこのような常同行動が現れてくるようです。
それは外からのあらゆる刺激が、知的な遅れがあったりするとうまく自分の中で処理できなかったり、嬉しい気持ちを表現できなかったりするときに、体を前後に激しくゆすったり飛び跳ねたりしているようです。
私たちが通常しているような情報の処理が苦手な彼らにとっては、混乱した状態の時に起こる動作でもあり、嬉しい気持ちを表現するために使う動作でもあるのです。
個人個人でその常同行動が現れる際の心の動きをよく観察していくと「嬉しい時には飛び跳ねるんだな」とか「不安な時は体を激しく動かす」など、彼らの状態を把握するためにも役立ちます。
不安な時の動きが始まったら?
言葉の指示が通らない時や、注意されることが理解できない場合に、急に体をゆすり始める自閉症の人は多いです。
これは「言われていることがわからない」という彼らなりの大切なサインです。
明らかに本人の機嫌が悪くなってきてから起こる常同行動に対しては、無理に制止しようとせずに、彼らが安心するような状況に切り替えを促してあげることが大切です。
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長引いてパニックになることも…?!
自閉症の人たちは、不穏な状況からの常同行動が激しくなってくると「自ら更にそれを助長させてしまおう」という思考になってしまうことがあります。
自分で自分をどんどん追い詰めていくような感覚になり、ジャンプをする常同行動から頭を壁に頭突きしたり髪の毛を引っ張ったりするような自傷行為につながることも多いです。
そうなると心も体も悲しくなり泣き出してパニックになってしまうことにつながります。
そうならないように、常同行動が始まった初期の段階で、無理やりではなく寄り添う気持ちで、うまく彼らの気持ちの切り替えができるようにサポートしてあげることが大切です。
自閉症の人にとっては、この現代社会ではやはり生きづらいことも多いです。
彼らには彼らの世界があるのです。大切なのは、彼らの気持ちが穏やかに過ごせるように配慮してあげることです。不安な気持ちになるような環境からは、可能ならば遠ざけてあげることも大切です。
ぴのちゃんの常同行動
ぴのちゃんも2歳ころからこの行動を取るようになりました。
これをすると落ち着くのだなというのも分かりました。
ぴのちゃんの場合は、クルクル回る事が多いですが、嬉しい時や興奮している時に回ります。
また、棒状のものを両手でクルクル転がしているときは、気持ちを落ち着かせたいときにしています。
そして、落ち葉や、花の枝を指先で持って、常に回しながら何かをしています。食事もします。お風呂も入ります。
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まとめ
自閉所の子供たちは、健常児にあまりない、繊細な心で、常にストレスを抱えていやすいです。
そのストレスを落ち着かせるために、彼らや彼女なりの解決方法なのです。
それを無理に止めてしまう事は、ストレスを増大させるだけです。
ストレス発散方法を見いだせているのは素晴らしい事です。
じっと見守ってあげる事も大切かなと思います。