発達障害・自閉症に多く見られる感覚過敏・聴覚過敏とは?

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自閉症として生まれた子供にとって、その特性ゆえにいろいろ生きづらいだろうなと思うことが多々あります。
ぴのちゃんも2歳ころに急に、ざわつきのある場所が苦手になり、パニックに似た症状が出始めました。
それが、感覚過敏と聴覚過敏の症状です。
私も最初はこの言葉を知らず、ぴのちゃんの行動の意味が理解できませんでした。
感覚過敏とは?
人間は五感(視覚・聴覚・嗅覚・味覚・触覚)を働かせて感じ取りながら、そこから得た情報を中枢神経系に運び、脳でその対処を判断して行動に移していくということを瞬時に行っています。
発達障害の人に多く見られる症状として、この五感からの感覚をうまく調整できないために日常生活に支障が出てくる症状があり、それを「感覚過敏」と呼んでいます。
とても繊細で敏感なため、感覚にまつわることに極端に反応してしまいます。

これは多くの自閉症児に見られる症状です。
人によってもさまざまですが、洋服を着ているだけでもその生地が苦手だったり、洋服と皮膚の摩擦が強く痛みに感じたりします。
洋服についているタグを嫌がる人も多く、タグはすべて切り取っておくなどのサポートも必要な場合があります。
人から少し触られただけでも不快に感じるような繊細さがあります。
特にふいに体を触られることが大きな刺激やショックに感じるようで、私たちが思うよりもずっと繊細な感覚のようです。
聴覚過敏とは?

感覚過敏に加え、自閉症の人は聴覚過敏も伴っていることが多いです。
私たちは様々な生活音の中で暮らしていますが、それでも無意識に物音を聞きわけることが出来ています。
聴覚過敏の場合、自分の近くだけでなくすべての音を拾ってしまうので、どの音が必要なのか分からないまま頭の中で処理しきれずパニックになってしまうようです。
自閉症の人が時々イヤーマフをつけていますが、これも聴覚過敏の緩和のためです。
聴覚過敏の症状はある年齢で急に現れたりする場合もあり、年齢が上になってからイヤーマフを勧められることもあります。
ただ本人が感覚過敏でイヤーマフを装着することに抵抗がある場合などはつけることが難しいため、静かな場所へ移動することを促すというサポートをしていくことになります。

このような感覚過敏・聴覚過敏は、幼いころからの療育で軽減されることもあるため、医師からは作業療法や感覚統合療法を訓練に組み込む事もあります。
この訓練も小学校入学時に終了するケースが多いようですが、訓練後は学校生活や実生活で身近な人がよりサポートしながら本人が経験を重ねることで、症状の緩和や受け入れ度合いが変化していきます。
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ぴのちゃんの過敏について
ぴのちゃんは感覚過敏の症状はありませんでした(当時2歳4か月)。

*4歳8か月の現在も感覚過敏の症状は出ていません。
ただいつも指先で細長いものをクルクル回しておかないと落ち着かないのか、いつも何かを指先で動かしています。
もしかしたらこれも過敏症状の一つなのかもしれません。

聴覚過敏は今まさにあります。
大型スーパーの騒音や、居酒屋のざわつき、学校のチャイムなど他にも生活音で苦手な音がたくさんあります。
不快と感じると両耳を手でふさいで、声を出して自分を落ち着かせるような行動を取ります。

そんな時はイヤーマフを見せると自分から頭をイヤーマフに入れてくるので、これをすれば落ち着く事を分かっているようです。
まとめ
このように少しずつ過敏症状も出始めました。
治す事は出来ないので、本人が落ち着く方法を取ったり、少し静かな場所に移動するなどしています。
これからずっとこんな事が出来るわけでは無いので、いつかぴのちゃんが音にも上手に付き合えるように一緒に向き合っていこうと思います。