自閉症の人の有効な療育指導

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応用行動分析の実践について
自閉症の人が不適切な行動をした時に「○○しないと、○○あげないよ!」という言葉を伝えていないでしょうか?
この言い方は半ば脅しであり、恐怖の中からの制圧しようという目的になってしまいます。
このようなしつけや指導を「ネガティブコントロール」と言います。
これは、自閉症の人を指導する側に、自閉症の人を思い通りに動かしたいという意図があります。
とても危険な時などは、この手段を使うことも必要ですが、通常の指導ではこの方法は使わない方が良いでしょう。
この指導では、「ほしいものや、叶えたい望みがある時、それを叶えるための手段として、指導者の言うことを聞く」ということを学習させてしまいます。
その場しのぎで大人しくしておけば、望みの物が手に入る、という考えに至ってしまっては元も子もありません。
私たちは、何かを学習するときや、知恵や技能スキルを身に着けるとき、「よしやるぞ!」というやる気はじめ、ポジティブな思考になっています。
そこにネガティブな思考が入ってきたとしたら…。
一気にやる気もなくなるでしょう。
療育保育園で、ぴのちゃんの出来ない事について相談した事がありました。
その時に先生に教えて頂いた事です。
自閉症児に有効な指導方法
自閉症児は、失敗をとても恐れます。
また失敗した事は、成功した事以上に記憶に残っているため、失敗体験を直ぐに思い出してしまい、何も出来なくなるのです。
自閉症児に有効な方法は、「とにかく成功体験を増やしてあげる」に限るそうです。
簡単な事からでも、親や支援者が、成功すように仕向けて、それは成功だよ!スゴイね!と一緒になってとにかく褒めます!
ぴのちゃんは、これを行う様になってからは、少しずつ自信になっていたのか、お片付けの食器運びも自分からする様になったと保育園の先生が教えてくれました。
ぴのちゃんは褒めてもらうとニタ~と笑顔になります。まるで照れているようです。
今まであまり笑う事も少なかったのですが、周りが沢山褒めてくれる様になってから、ぴのちゃんも色々な変化がありました。
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まとめ
小さい時は、失敗体験はなるべくさせずに、成功体験を沢山させて、本人の自信に繋げてあげる事が大切です。
これから大きくなるにつれて、成功体験ばかり出来なくなります。
でもこの成功体験の充実感をしっかりインプットしていれば、失敗しても周りがしっかりフォローして、大丈夫!と支援できるような環境があれば本人も大きく成長できるのだと思います。