ぴのちゃんが2か月間行ってきた療育訓練の経過報告(重度発達障害・自閉症・2歳8か月)

今回は、2か月間行ってきた療育訓練の経過報告をしたいと思います。
課題:靴を履く
ぴのちゃんにいきなり「靴履いて!」と言っても分かりません。
靴を履くにも沢山のステップがあります。
そのステップを分けて一つずつクリアして出来れば沢山褒めるという事を繰り返しました。
例えば、
ステップ1:靴を履くために座る
ステップ2:足を靴に入れる
ステップ3:靴のテープをする
ステップ4:テープをしたら立つ
と4ステップに分ける事が出来ます。
難しければ更に簡単にするという事をするのです。
例えばテープの無い靴にするとかです。
このように簡単な事から一つずつ出来る事を増やして本人の喜びや毎日の日課にするのです。
これは2週間で出来るようになり、今はステップを増やして、
ステップ5:脱いだ靴を下駄箱に片づける
お外に行くときは・・
ステップ6:下駄箱から自分の靴を選びだし、玄関まで持って自分の前に置く
と増やしています。
これも教えると直ぐに出来るようになり、今では何も言わなくても自分の意思で行っています。
課題:マグを自分で開けて飲み、飲み終わったら閉めて、もとの位置に戻す
保育園で水筒の定位置があります。
そして、その籠から自分の水筒を見つけ出し、蓋を開けて飲んで、蓋を閉めて元に戻すという多くの過程があります。
そもそも自分のマグを開ける事が出来ないので、いつもマグを私に押し付けて「開けて~!!」を訴えていました。
先生はまずこのマグに着目しました。
確かに、開閉ボタンがあるのですが、とても固く、強く押さないと開かない構造になっていました。
またボタンの位置も分かりづらい位置にありました。
「マグをもっと簡単なものにしましょう」という事になり、たくさんのお店を周りマグを研究しました。
定員さんに説明して、実際にボタンを押させてもらったりもしました。
それで見つかったのが、サーモスのストローマグでした。
見つけるのに1週間以上かかりましたが、ぴのちゃんのためならと仕事の隙間時間で探し回りました。
早速、ぴのちゃんに開閉方法を私がやって見せたりして、教えました。
これでは理解出来ないので、実際にぴのちゃんの指を持っていったりしながら何度か繰り返していると、あっ!!という間に出来るようになりました。
次の週、先生もビックリ!もう私に「開けて~」の訴えなく、自分の意思で開閉が出来ているのです!
マグなんて一度購入すればそれを使い続けるものだと思っていましたが、それは自閉症の子には通用しな常識でした。
出来ないのであれば道具を簡単にするという発想が必要なのです。
これはこれからの療育に役立てると強く確信しました。